雛人形の役割とは??
2025.02.26
暮らしの情報
雛祭りといえば、華やかな雛人形を飾る風習が思い浮かびます。
女の子の健やかな成長を願うこの行事は、日本の伝統文化の一つとして長く受け継がれてきました。
何となく昔から見てきた雛人形ですが、由来や意味、飾り方のポイントをご紹介します!
雛人形を飾る際には、ただ並べるだけでなく、それぞれの意味を知るとより楽しくなりそうですね(*^-^*)
雛人形の由来
雛人形の起源は、平安時代に遡ります。当時、貴族の子どもたちは「ひいな遊び」と呼ばれるままごと遊びをしていました。一方で、人の形をした紙や草で作られた「流し雛」が厄払いのために川や海に流される風習もありました。この二つの風習が結びつき、江戸時代には現在のような雛人形を飾る「雛祭り」が広まりました。3月3日の「桃の節句」に雛人形を飾ることで、子どもの健康と幸福を願う伝統が生まれたのです。
雛人形を飾るタイミングと片付け
雛人形は 立春(2月上旬)から2月中旬頃 に飾るのが一般的です。片付ける時期については「3月3日を過ぎたら早めに片付ける」と言われますが、これは「婚期が遅れる」という俗説に由来しています。実際には、湿気の少ない晴れた日に、丁寧に片付けることが大切です。
雛人形の意味と願い
- 厄払い:流し雛の名残として、人形に子どもの厄を託し、健康を願う。
- 幸福な結婚の象徴:天皇・皇后を模した雛人形を飾ることで、良縁と幸せな結婚を願う。
- 成長祈願:女の子の健やかな成長と幸せを願う。
雛人形の種類と飾り方
上段「 内裏雛(だいりびな)」
雛段飾りの最上段に飾られる「天皇」と「皇后」を表す人形です。
- 男雛(おびな):天皇を表す人形。烏帽子(えぼし)をかぶり、束帯(そくたい)を着ている。
- 女雛(めびな):皇后を表す人形。豪華な十二単(じゅうにひとえ)をまとっている。
関東と関西では並び方が異なり、関東では男雛が向かって左、女雛が右、関西では男雛が右、女雛が左に配置されるのが一般的です。
二段目「 三人官女(さんにんかんじょ)」
二段目に飾られる3人の女性で、宮中で皇后に仕える女官を表します。持ち物が異なり、それぞれに役割があります。
- 長柄(ながえ):長い柄の酒器(長柄銚子)を持つ官女。
- 三方(さんぽう):三方に乗せた盃(さかずき)を持つ官女。
- 提子(ひさげ):取っ手付きの酒器(提子)を持つ官女。
中央の官女だけが眉を剃り、お歯黒をしているのが特徴です。
三段目「 五人囃子(ごにんばやし)」
三段目に飾られる5人の少年で、雅楽を演奏する楽団を表します。それぞれ楽器を持っています。
太鼓(たいこ):大きな鼓(つづみ)を持つ。
大鼓(おおつづみ):肩にかけて打つ鼓を持つ。
小鼓(こつづみ):手に持って打つ小さな鼓を持つ。
笛(ふえ):横笛を持つ。
謡(うたい):歌を歌う役で、扇を持つ。
四段目「 随身(ずいじん)(右大臣・左大臣)」
四段目に飾られる2人の男性で、天皇・皇后を守る護衛役の武官を表します。
- 左大臣(さだいじん):向かって右にいる年配の武官で、弓矢を持っている。
- 右大臣(うだいじん):向かって左にいる若い武官で、弓矢を持っている。
左大臣は白髪の老人で賢者、右大臣は若くて力強い武士というイメージがあります。
五段目「 三人仕丁(さんにんしちょう)」
五段目に飾られる3人の男性で、宮中の雑務を担当する従者を表します。感情豊かな表情が特徴です。
- 泣き上戸(なきじょうご):泣いている表情。
- 笑い上戸(わらいじょうご):笑っている表情。
- 怒り上戸(いかりじょうご):怒っている表情。
彼らは箒や熊手、ちりとりなどを持っていることが多く、「掃除をして場を清める役割」ともされています。
六段目「 雛道具(ひなどうぐ)」
六段目には、雛人形が使う調度品道具が飾られます。
箪笥(たんす):着物を収納するためのもの。
長持(ながもち):大型の衣装箱で、衣類や貴重品を入れる。
鏡台(きょうだい):身だしなみを整えるための化粧道具。
針箱(はりばこ):裁縫道具が入っている箱。
茶道具(ちゃどうぐ):お茶をたしなむための道具。
火鉢(ひばち):炭を入れて暖を取るためのもの。
七段目 「御駕篭(おかご)/ 御所車(ごしょぐるま)」
七段目には、雛人形が使う道具が飾られます。
- 御駕籠(おかご):乗り物として使われる駕籠。
- 御所車(ごしょぐるま):牛車のミニチュア。
これらは、婚礼の道具を模していることが多く、「将来の幸せな生活を願う」意味が込められています。
管理部
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