日本三大花火大会
2021.07.26
暮らしの情報
日本の夏を華やかに彩る花火大会。大小さまざまな花火大会が毎年各地で開催されています。
中でも、歴史の長さ、規模の大きさ、打ち上げ技術の高さなどから、「日本三大花火大会」と呼ばれる大会があるのはご存じでしょうか?
本日は、江戸時代から今日まで日本の夏の風物詩として愛されてきた伝統文化「日本三大花火大会」について紹介したいと思います!
大曲・長岡・土浦「日本三大花火大会」
現在、一般的に「日本三大花火」と呼ばれているのは、秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」・茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」・新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」の3つの大会です。
これとは別に、日本中から集まった花火師たちが腕を競い合う「日本三大競技花火大会」もあります。こちらは、前述した「全国花火競技大会(大曲の花火)」・「土浦全国花火競技会」に、三重県伊勢市の「伊勢神宮奉納全国花火大会」を加えた3つの大会で構成されています。
● “花火の街”が誇る日本最高峰の競技大会「全国花火競技大会」
「全国花火競技大会」、通称“大曲の花火”は、秋田県大仙市大曲地区の雄物川河川敷運動公園で毎年8月の第4土曜日に開催されています。
“大曲の花火”は、1910年(明治43年)に諏訪神社の祭典の余興として開催された「奥羽六県煙火共進大会」から始まり、100年以上の歴史を誇ります。毎年70万人以上が集まり、日本最高峰の花火競技大会となりました。
また、夏の「全国花火競技大会」を核とした季節ごとに異なるテーマで花火の魅力を堪能できるように「四季の花火」を展開しています。
世界の国際色豊かな花火と日本の伝統技術の粋を極めた花火が打ち上がる「大曲の花火-春の章-」と挑戦・斬新をテーマにこだわりある演出による劇場型花火ショーの「大曲の花火-秋の章-」、若手花火作家の技術・新作性などを競い合う「大曲の花火-冬の章-(新作花火コレクション)」により「花火のまち大曲」から秋田の魅力と日本の花火を世界に発信しているそうです。
他の花火大会と大きく異なるのは、腕利きの花火師たちが一堂に会し、制作者本人たちの手によって自身の作品を打ち上げる、国内トップの「競技大会」であるというところです。
カラフルな色煙を駆使して空に模様を描き出す、全国唯一の「昼花火の部」、完璧な調和美を求められる「10号玉の部」、同大会発祥の自由な「創造花火」で競い合う「創造花火の部」の3部門があり、優秀な作品には「内閣総理大臣賞」をはじめとする数々の褒賞が与えられます。
中でも、毎年注目を集めるのが、丸1年かけて制作される全長500mのワイドスターマイン「大会提供花火」です。音楽に合わせて約5~7分に渡る壮大な打ち上げが行われ、フィナーレのスピード感あふれる連発や数か所から一斉に上がる放射線など見どころ満載です!
● “スターマイン日本一”を決める秋夜の祭典「土浦全国花火競技大会」
茨城県土浦市の桜川河川敷で、毎年11月の第1土曜日に行われる「土浦全国花火競技大会」は、全国的にも数少ない秋季開催の花火大会です。
1925年(大正14年)から続く同大会は、その歴史と伝統から「日本三大花火大会」のひとつに数えられ、全国の煙火業者70社ほどが技を競い合う国内屈指の競技大会です。
打ち上げ数は、参加各社が作り上げる競技花火と大会提供の余興花火を合わせて約2万発。「日本三大花火大会」では、唯一、関東圏での開催となり、交通の便がいいことなどから、毎年約80万人の見物客が足を運びます。
競技花火では、伝統的な美しさを堪能できる「10号玉の部」、斬新なアイディアを競う「創作花火の部」、連射連発による迫力が見どころの「スターマインの部」の3部門を行います。それぞれに部門賞が設けられているほか、3つの部門の中からも最も優れたものには、花火師たちの大きな目標である「内閣総理大臣賞」が贈られます。
● 100万人超が訪れる、平和と復興のシンボル「長岡まつり大花火大会」
「日本三大花火大会」の中で、唯一競技大会ではないのが、「長岡まつり大花火大会」です。
祭りそのものの起源は古く、長岡空襲からの復興を願って、1946年(昭和21年)8月1日に行われた、「長岡復興祭」が前身になっています。
戦争で亡くなった人の慰霊と復興に尽力した先人への感謝、世界平和を願う気持ちを込めて開催される花火大会は、年を追うごとにその規模が拡大していきました。
今や「日本三大花火大会」のひとつとして親しまれ、2日間で100万人を超える観客が集まる一大イベントへと成長しました。
毎年8月1日~3日にかけて行われる「長岡まつり」ですが、信濃川河川敷を舞台にした「大花火大会」は2日と3日の2日間に開催されます。
打ち上げ数は、2日間で約2万発。怪異化時に直径が約650mにもなる「正三尺玉」や、5か所のスターマインが一斉に打ち上がる「超大型ワイドスターマイン」、音楽とシンクロさせた演出が感動的な「ミュージック花火」など、他ではなかなか見ることのできない、超大型花火大会の競演を楽しめます!
「長岡まつり大花火大会」を語る上で欠かせないのが、信濃川河川敷の広大な空間を活かして打ち上げる「ミュージック花火」です。
全長約2㎞の圧倒的なスケール感が魅力の「復興祈願花火フェニックス」、NHK大河ドラマ「天地人」の放送を記念して制作された「天地人花火」、尺玉100発が連続して空を彩る「米百俵花火」など、ストーリー性あふれるスターマインが、音楽と融合しながら次々に披露されます。
一度見たら忘れられない光景に出会えることでしょう!
2021年の開催は?
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、全国数多くの花火大会が開催中止・延期を発表しています。
「日本三大花火大会」のなかでは、「長岡まつり大花火大会」が2021年度の開催中止を発表しました。(2021年5月12日発表)
8月28日(土)に開催予定の「全国花火競技大会(大曲の花火)」は、6月末を目途に開催の可否を判断するとのことです。2021年5月17日発表)
「土浦全国花火競技大会」は、11月6日(土)に開催を予定しています。
工事部 : 村越
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